weinberg

外場の処方

回転に対応する保存量は全角運動量であるから,スピン角運動量や軌道角運動量は厳密な保存量ではない. ただ,低エネルギーではスピンはただの内部量子数のようにふるまい,スピンや軌道角運動量が良い量子数として使えるようだ. とおくと水素原子のシュレ…

くりこみ

4次元時空でくりこみ可能な相互作用は,ゲージ相互作用,湯川相互作用,スカラー相互作用に限られる.真の理論がどのようなものであっても低エネルギーではこれらしか見えない. 高エネルギーでは我々の良く知る保存則が破れる可能性がある. 極分解定理の証…

くりこみ

くりこみをする場合には,発散しうるダイアグラムに対応する相互作用を全ていれておかなくてはいけない.湯川相互作用があるならスカラー相互作用も必然的にはいる. QEDでみたいなのが出てこないのは対称性がうまいことメンテナンスしてくれるからだ.

次元正則化

次元正則化についてしばらく悩んでいる. 場の量子論では,意味ある計算結果を導こうとすると無限大に発散する値があらわれることがしばしばある. このために,無限大を上手くコントロールしなくてはいけない.典型的によく現れるのが下のような積分. は4…

10-4,5,6

peskinだとダイアグラムを用いた泥臭い証明だったが,weinbergの導出はずいぶん鮮やか. 4次元のQEDでは,輻射補正で光子に質量が生まれる事は無い.これは1PIのダイアグラムに極が生じないから. 2次元のQEDでは,光子に質量が生まれてしまう.量子アノマリ…

くりこみ

ラグランジアンがこんな感じだったりすると,最初の2項を自由場のラグランジアンとみなして,最後の項を摂動だと思って展開する. この場合,自由場のプロパゲーターの極はであるが,2点相関関数を計算すると,相互作用の効果により極の位置がずれて,留数も…

フェルミオンの経路積分

フェルミオン場の正準場の固有値はc数ではなく,グラスマン数になる. 勉強すればするほど,抽象的なものが増えてしまって,時々どうしたら良いか分からなくなる.

復習

状態は真空に生成演算子を掛けたものとして定義される. 全ての演算子は,生成・消滅演算子によって構成することができる. ローレンツ不変でクラスター分解原理をみたすハミルトニアンを構成するには,場を作ってそれを組み合わせて作ればよい. 場の演算子…

経路積分

ワインバーグでは,ラグランジアンからハミルトニアンを求め,さらに経路積分でラグランジアンに戻すという方法をとっている.面倒.

7.6,7,Appendix

拘束のある力学系というのは,本質的な自由度より変数が水増しされているので拘束条件が生じている. これが困難を招くのが正準量子化したいとき.ポアソン括弧が正しい時間発展etc.を導かないので,これを交換関係に置き換えると正しい量子化ができない. …

7.4,5

正準形式で量子化すると,プロパゲーターの非共変な項が勝手に打ち消されるとか. 未だに気持ち悪い.もしかしたら,拘束系だから変なものが出てくるんだろうかとか妄想.

7.1, 2, 3

古典力学は最小作用の原理で定式化することができる.微小な変分に対し,作用積分の変分が0になるという条件を課せばよい. 変数がc数ではなく演算子になったらどう考えればよいのか.教科書を見ると演算子の変分としてc数しかとっていないようだが,それで…

1巻/全6巻

6章が終わったので,日本語版の1巻or英語版の0.5巻を終えたことになる. プロパゲーター云々で,非共変な項を手で消さなければいけないのが気に入らない. ハミルトニアン密度がスカラーならローレンツ共変になると,ワインバーグ大先生はおっしゃっていなか…

5.9 , 6.1

質量0のベクトル粒子を構成しようとすると,ローレンツ不変性を満たすような場は構成できない. 勝手にクーロン・ゲージになってしまうから,ローレンツ不変じゃないのは当たり前か. そうすると,ローレンツ・ゲージの立場はどうなるか気になるところだが, …

フェルミオンかボゾンか

5.7では因果律(ローレンツ不変性)を満たすための条件から,スピンが整数ならボゾン,半整数ならフェルミオンであることが,一般的な結果として導かれる. ただ,教科書で書かれているのは非常に抽象的な計算の結果であり,なぜスピンの値が粒子の統計性と…

5.5,6

をみたす演算子の組が与えられて,表現が有限次元であることを仮定すると,演算子がエルミートであることが導かれるのか.よく分からない.

(5.3&5.4)ベクトル場,スピノル場

適当にベクトル場を用意すると,スピン0の部分とスピン1の部分に分けられる.というのは回転群の既約表現に分解すれば分かる. ベクトル場に含まれるスピン0成分は,スカラー場の単なる微分でしかないことが分かるのでいらない. スピノルに関して復習しなお…

5.1,2

ハミルトニアンにとが含まれるということがいまひとつイメージできない. 相互作用がパリティ保存するといえば,自動的にその条件は満たされるが,それは必要条件ではない. とりあえず,パリティ保存する相互作用があればいいのだから,それでいいのかな.

5.1

量子力学と特殊相対論をドッキングさせることを考える. 最初に量子力学を用意しておく.量子力学の基本的な枠組みは,状態がヒルベルト空間の射線であらわされること.観測量がエルミート演算子で表されること.測定してある状態を見出す確率が内積の絶対値…

共鳴,4.1,2

今年最後のゼミだった.次回は3週間後.

3.7(部分波展開)

部分波展開が有用なのは,低エネルギー極限と高エネルギー極限. 低エネルギー極限では,断面積の運動量依存性を与えてくれる. 高エネルギー極限では,断面積の収束先を与えてくれる. 剛体球による散乱断面積は,表面積に等しくなるらしい. 不思議だ.一…

今日も部分波

3.7.6式はチェックできた.内積を3.7.5を使ってあらわし,p_2,p_1の角度成分,p_1の動径成分の順に積分してデルタ関数を処理していくのがポイントだ. まあ,それだけ分かればいいような気がしてきた.

部分波展開

意義が少し分かった気がする.低エネルギーでは軌道角運動量0のS波が重要となるので,部分波展開が有用となる. 部分波に分解することで,有意義な情報を引き出すことができる. ただ,細かい計算が意味不明だ.*付きの章は途端に読みにくくなるようだ.

3.5および3.6

摂動論,およびS行列のユニタリ性. 処方は「単に計算を便利にするため」という以上の意味を持つのだろうか. S行列のユニタリ性から確率の保存がいえる.しかし,逆はいえないように思える.S行列のユニタリ性は確率の保存以上の意味を持つのだろうか.

3.3(T,PT,C,CP,CPT),3.4

一般名詞みたいな固有名詞ってタチがあまり良くないと思う. 山形市には「観光タクシー」という名のタクシー会社があるのだ. 強い相互作用,弱い相互作用も名前を変えたらどうだろう. 強い力なんか「核力」って呼んじゃっていいような気がするが.クォーク…

3.2から3.3(パリティまで)

3.3の発表をした.できるだけ物理の話をしたかったら,アイソスピン対称性の話に時間を割いた. 準備不足で結構とちったのだが,感想を聞くと「面白かった」と言ってもらえた. みんな頭が良いから,必要な情報を与えれば勝手に理解してくれるのだなあ.有難…

3.1

もやもや.もやもや.重ね合わせを作らないとin-state,out-stateを定義することができない.(自由粒子状態になってしまうから) 滑らかな関数で足し合わせることが本質なのか.もやもや. リップマン・シュウィンガー方程式.もやもやもやもや….

2.6後半と2.7の途中まで.

今日は数学だった.分からないことが分かるようになったことはうれしいのだが,早く2章を終わりたい. 2.7の内容をまとめてみる.とあらわされる射影表現があるとき,ユニタリ演算子を定義しなおして,となるようにできるか,というお話.そのために必要なこ…

2.5から2.6前半

2.5の前半を発表.少し準備不足だったろうか.時間が予想以上にかかる. masslessの粒子は面倒だ. 分からないことはきちんと質問しよう,と反省.

2.1から2.4

次回2.5の前半を担当する. 気になったトピックをいくつかメモ. まず誤植.日本語版なら76ページ.ユニタリ演算子を恒等演算子のまわりでと展開した時,はエルミートでもなんでもない.これはひどい誤植,というより明らかな間違いだ. 状態がローレンツブ…