外場の処方
回転に対応する保存量は全角運動量であるから,スピン角運動量や軌道角運動量は厳密な保存量ではない.
ただ,低エネルギーではスピンはただの内部量子数のようにふるまい,スピンや軌道角運動量が良い量子数として使えるようだ.
とおくと水素原子のシュレーディンガー方程式は,
角運動量固有状態を採用し,と関数をとると,
とベキ展開して微分方程式に代入すると,
原点付近のふるまいからが決まる.
また,微分方程式の無限遠でのふるまいから,がわかる.よって,とおき,f(r)がk次式であるという条件を課すと,が導かれる.
これは非相対論的な場合.相対論を考慮する場合はDirac方程式を解かなければいけない.
この場合も本質的には同じ操作をする.計算の煩雑さは飛躍的に上昇するが.
頑張って計算すると,が導かれる.微細構造を読み取ることができる.