テンソルを既約表現に分解すること

ヤング図形について考える.やはり未だに理解が浅い.
添え字の対称化,反対称化は,結構本質的な内容に思えてきた.


テンソルを既約表現に分解するときには,まず,添え字が置換群の表現になるように分解する.
A_{ij} = (A_{ij} + A_{ji})/2 + (A_{ij} - A_{ji})/2 といった具合に.
さらに不変テンソルを用いて,トレースとトレースゼロのテンソルに分解する.
SO(3)のテンソルを例にとると,\delta_{ij}を用いて,2階対称なテンソルT_{ij} = (T_{ij} - \delta_{ij}\delta^{kl}T_{kl}/3) + \delta{ij}\delta^{kl}T_{kl}/3と分解できる.


完全対称なテンソルu_{i_1,i_2,...,i_n}v_jテンソル積を既約表現に分解することを考えてみる.
S(u_{i_1,i_2,...,i_n},v_j) = \frac{1}{n+1} \(u_{i_1,i_2,...,i_n}v_j + \sum_{k=1}^n u_{...,i_{k-1},j,i_{k+1},...}v_{i_k} \)
A(u_{i_1,i_2,...,i_n},v_j) = \frac{1}{n+1} \sum_{k=1}^n \(u_{i_1,i_2,...,i_n}v_j - u_{...,i_{k-1},j,i_{k+1},...}v_{i_k} \)

S(u_{i_1,i_2,...,i_n},v_j) + A(u_{i_1,i_2,...,i_n},v_j) = u_{i_1,i_2,...,i_n}v_jとなっており,SとAがそれぞれ置換群の既約表現となっている.
これは,ヤング図形において,n個の横に並んだ箱と1個の箱の直積を考えると,n+1個の横に並んだ箱とN個の横に並んだ箱の下に1個箱が付け加わったものに分解されることと対応している.

これを一般化すれば,u_{i_1,i_2,...,i_n}v_{j_1,j_2,...,j_k}テンソル積を分解できるはずだ.
SやAを演算子だと思って,vの添え字を一個ずつ足していくことを考える.その際に,v由来の添え字は対称化されていると仮定すれば,不要な項は除去できるはず.
めんどくさいから計算してないけど.