加群,環

加群は結構面白いかもしれない.加群というだけではただの可換群だから面白くないが,環とか体とかと絡むと豊かな内容を持つようである.


0と異なる零因子を持たない可換環を整域とよぶ.
整域Rの0でない元aについて負でない整数|a|を対応させる.a\neq 0なら任意の元bについて,b=qa+rと書く時,r\neq 0なら|r|<|a|とできるとしよう.この時,Rユークリッド整域とよぶ.

R上の加群MM=Ru_1 + \cdots + Ru_nと書ける時,Mは有限生成であるという.
この時,任意のRの元はa_1u_1 + \cdots + a_nu_nという形で書けるので,\phi(a_1,\cdot,a_n) = a_1u_1 + \cdots + a_nu_nという写像を考えると,これは,全射
R準同型.
準同型定理から,Mと[R/Ker\phi]は同型となる.こうなると,Ker\phiがどうなっているのか気になる.
Ker\phiもまた有限生成であり,同様に考える事で\psi:R^m\rightarrow Ker\phiという写像を作る事ができる.この時,Im\psi=Ker\phiIm\psiを考えればよいので,少し気が楽になる.
\psiを適当な基底を使って行列表示すると,対角成分が単因子d_1,\cdots ,d_rとなるような形にできる.こうすれば,Im\psi = Rd_1\oplus\cdots\oplus Rd_rであることが分かる.


結局Mは,R/Rd_1\oplus \cdots \oplus R/Rd_r \oplus R^{n-r}であることが分かる.



急速に場の量子論から興味が遠ざかりつつあるなあ….